【UG News=US】
米CNBCなどによると、米下院で29日、公的資金投入法案否決が否決されたことを受け、ダウ平均は史上最悪の777.68ドル安(-6.98%)で取引を終えた。ナスダックも9.14%安、S&Pも8.79%安と市場は混乱した。
29日早朝の市場取引開始前まで議会側とぎりぎりの調整を続け、ブッシュ大統領が記者会見してまで強いメッセージを送ろうとした米政権には大きな打撃。下院では「社会主義への道だ」と指摘する議員も出るなど、公的資金投入をめぐりアメリカのイデオロギーそのものが揺らいでいる。米世論も二分されており、先は読めない。
ブッシュ大統領は法案否決直後に「大切な法案だったのに失望している」とコメント。ポールソン米財務長官も市場の取引終了後に短い緊急会見を開き、「大変失望している。打開策を見出すため議会と協議を続ける」と述べた。
UGは「資本主義を育ててきたイデオロギーの国・アメリカにとって、(公的資金投入は)自らの存在意義を否定する感があるのかもしれない。金融界側から従業員給与を平均水準まで引き下げるぐらいの表明がないと動きが取れないのではないか」との所感を表明。
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